紫微斗数による命宮の鑑定結果
命宮に天機星の入る人は、知性的で好奇心が強い人です。 学問・研究を好み、世の中の様々な事象に興味を持ち、それらを解明したいと思っています。 創造的な面も強いため、企画・計画立案・デザイン・設計・学問・研究などに適性があります。
「一を聞いて十を知る」という言葉がそのまま当てはまるカンの良い人でもあります。 天機星には、ちょっとした手仕事をあっさりこなしてしまう器用さがありますが、 これは物事を一度見ただけで、その仕組みやポイントをサッとつかみ取ることのできるカンの良さから来るものでしょう。
他者から見た印象は頭が良い・物知り・器用・繊細・神経質…といったところでしょうか。 精神世界を大切にする人で、不正・品の無いこと・不潔などを嫌います。 金銭に固執することは少なく、自分の仕事や研究に没頭することが何よりの幸せという人も少なくないでしょう。 基本的に能力の高い人なので、適性に合った職に専念することができれば、大きな成功を収めることも十分に可能です。
注意すべき点を挙げるなら、企画・計画立案には強い関心を示しますが、それを実行することにはあまり興味が無く、 ともすれば完成度の高い計画も実行されないままに終わってしまうことがあります。 そのため、特に若いころには金銭面などの実利に縁遠くなってしまう場合があります。
もう一点注意すべき点を挙げると、天機星には一発で物事の仕組みや状況を理解してしまうカンの良さがあるのですが、 それゆえに、理解の遅いタイプの人を見るとイライラしてしまうことがあります。 天機星には気の短いところがあり、時として、まだ状況が飲み込めていない相手に 即断即決やスマートな受け答えを強要してしまうことがあるので注意してください。
天機星は、リーダーには向かないことが多く、ナンバー2のポジションが適しているようです。 自分に合った優れたリーダーの元で、参謀・宰相・軍師・ブレーンなどの役回りに徹することができれば、天機星の特性を存分に発揮できるでしょう。
天機星の悪い面が出ると、何でも知っていて何でもそれなりこなせるけれど決め手に欠ける器用貧乏な人になってしまう場合があります。 生涯を掛けて心から極めたいと思える分野に出会えるかどうか、自分に合ったリーダーと出会えるかどうかが人生を成功に導く重要な鍵となるでしょう。
天機星は基本的に吉の星です。 計画の完成度の高さ・知識量の多さ・的確さは群を抜いています。 ただし、人生で成功するためには、計画を現実的に実行へと移せるかどうか、最後までやりきるかどうかが重要なポイントとなります。 実行力に長けた人とペアになって、自分自身は計画立案に専念するのも良いでしょう。
命宮に巨門星の入る人は、自分なりの主義主張にこだわりを持つ研究者・技術者タイプです。 特に言葉に関する能力が際立って優れており、言葉を使った論理的・分析的思考が得意です。
言葉に関する能力と言っても様々ですが、 例えば、よどみなく論理的に語るとか、人と議論して自分の考えの正当性を主張する、 長い文章を一字一句間違えずに記憶するといった種類の能力です。
仕事においては、実務能力が高く、また、研究熱心で真面目に取り組むため、優れた成果を挙げることがあります。 専門分野で研究を深めることなどに適性がありますが、 一般職であってもディベート・プレゼン・資料作成など、様々な場面で巨門星の長所を活かす機会があるでしょう。
注意すべき点を挙げるなら、議論が得意なところは長所でもあるのですが、 議論好きも度が過ぎれば周りから煙たがられることがあるでしょう。 誰もが議論を好むとは限らないので、こうした能力は相手と時と場合を選んで活用するように心掛けると良いでしょう。
また、時として人のことをわずらわしく感じたり、人付き合い自体が面倒になってしまうことがあるかもしれません。 こういうことは人間なら誰でもあることですが、 こうした場面において、巨門星の場合にはなまじ分析能力や言語能力が優れているだけに、 余計な一言で相手を傷つけてしまうかもしれないので注意してください。 逆にいえば、その一点にのみ注意して、自分の中でうまくやりくりして人と付き合っていけるなら何ら問題はありません。
巨門星は紫微斗数占いでは凶の星に分類されていますが、凶だから運勢が悪いという意味ではありません。 “個性的な性質を持っている”という程度の意味でとらえるほうが実際に近いでしょう。
「口はわざわいのもと」を意識して、あえて人の嫌がるようなことを言わないように自覚していれば、 巨門星の持つ記憶力・言語能力・分析力・勤勉さなどの個性は、すべて長所となります。 これらの長所を活かした仕事や研究を継続していけば、普通の人にはできない大きな仕事も成し遂げることができるでしょう。
上記は、命宮に入っている星から読み解いた 基本的な人格・性質 の解説です。
命宮に入る星は、その人の先天的・基本的な人格・性質を表します。 特に生まれてから中年くらいまでの前半生においては、大きな影響を持ちます。 そして、前半生に形成された人格は、当然ながら人生の後半においても大きな影響を持つので、 その意味では人生の後半生においても命宮の星の与える影響は小さくありません。
それぞれの宮から鑑定できる内容は以下の通り。
※上記の占い結果は、古来から伝わる紫微斗数の解釈に基づいて性格の傾向を解説したものです。 あくまでも“紫微斗数ではそういう傾向があるとされている”ということであり、 性格診断テストのような科学的根拠があるわけではありません。
どの星が入っているから良い、あるいは、悪いという解釈のしかたは正しくありません。 どの星であれ、それを長所として伸ばせば良い星となりますし、短所として増長させてしまえば悪い星となるでしょう。
この占いを利用することで運勢が良くなったり、思いがけない幸せが訪れたりするというものではありませんが、 この占いを楽しんで、普段の生活のご参考にしていただければ幸いです。